『味に対するこだわり』
どんなに体に良い材料を使っていても、
調理に油を使っていない。小麦粉を使っていない。健康的。と言っても、美味しくなければ選ばれません。
自分自身も自信を持ってお客様へ提供したいと思えません。
だから、味に対してはとことんこだわりました。
「薬膳料理」にはルールがあります。
使用する材料に効能があり、その人の体調に適した材料を選んで調理することと、
その料理が美味しくなければならないという事です。
なぜ『美味しい』が必要なのかというと、毎日食べたいと思えるからです。
美味しくなければ、体に良くても続けられませんからね。
当たり前な事ですが、とても重要な事だと思います。
当店の『スパイシー薬膳カレー』には、美味しさの秘訣が3つあります。
1つ目は、『旨味の凝縮』です。
主な材料をゆっくりと時間をかけて炒め、更に水分が無くなるまで煮込む事で材料の旨味を凝縮させています。
飴色に炒めることで甘みをもたらす「玉ねぎ」は大量に使用しています。1食分に玉ねぎ約1/2個を使用しています。
肉は、旨味成分のアミノ酸含有量が非常に多いと言われている「鶏もも肉」を使用しています。
酸味とコクをもたらす「トマト」、刺激的な辛さをもたらす「生姜」も加えています。
これらの材料をじっくり煮込み、旨味を凝縮させる事が1つ目のポイントです。
2つ目は、『スパイス(香辛料)による香り』です。
スパイスは微妙な量の変化や、熱を加えるタイミングで、味・香りが大きく変化してしまいます。
何度もスパイスの量を変えて試作を重ね、ようやくバランスのとれたスパイスの調合を造り出すことができました。
提供時に香る食欲を掻き立てるカレー特有の香り。口に含んだ時の爽やかな辛さとクセになる味。
食べ終えた後に残る余韻。これらは独自に調合した13種類のスパイスによるもので、唯一無二、他では味わえません。
3つ目は、『塩加減』です。
味を決める重要な役割を担っているのが「塩」です。
1つ目の旨味、2つ目のスパイスの香りをより一層引き立ててくれます。
ただし、塩加減が足りないと味も物足りないし、多すぎると塩辛くなってしまいます。
絶妙な塩加減を見つけることにより、材料の旨味とスパイスの香りを最大限に引き立てています。
薬膳では、美味しさを構成する要素を五味に分けて「酸味」「苦味」「甘味」「辛味」「塩味」の5つで表します。
このバランスがとれているほど美味しいとされているのですが、
まさに、スパイシー薬膳カレーは、五味のバランスがとれた美味しい薬膳料理になっているのです。